夫婦間で話し合うとき、うまく話せていますか?
もしも話し合いが上手くいかないなら、まずは座る位置を変えてみるのがおおすすめ。
たかが座る位置、と私も思っていたのですが、実はアメリカの心理学者スティンザーが発見したすごい法則があり、恋愛やビジネスなどで応用されている心理効果があります。
試しに言い争いになったときを思い出して欲しいのですが、もしかして真正面に座っていませんでしたか?
この記事ではスティンザー効果の解説と、どんな関係性の夫婦がどんな位置関係に座れば良いのかをまとめました。
話し合いを少しでも効率よく進めたいなら、座る位置を変えるだけのこの方法を試さない手はないですよね。
夫婦の話し合いで大切な座る位置
夫婦の話し合いで重視したいのが「お互いがどこに座るか」です。
もちろん内容も話し方も大切なのですが、座る位置がよくないと心理的にストレスを感じてしまいます。
なぜか当たりが強くなってしまった、思ったように話せなかった、言いたいことがうまく言えない、といった経験がある人は試しに隣に座って話してみるのがおすすめです。
いや、席替えだけで大した効果ないでしょ?
いやいや、営業の人とかプレゼンする人とか、ビジネスマンに結構有名な技よ。
座る位置関係は単なるおまじないではなく、心理効果としていろんな職業やシーンでも応用されている根拠のあるものです。
効率よく会話するための座る位置【スティンザー効果】とは?
座る位置によって心理的に与える影響の違いをスティンザー効果と言います。
座る位置を3つに分けて、それぞれ相手に対する印象が変わる、という心理効果です。
【スティンザー効果】
・正面…敵対心・反対意見が生じやすい
・横並び、隣どうし…同調しやすい
・斜め向かい、L字…親近感が湧きやすく、リラックスできて話しやすい
でも話し合いって真剣な時ほど向き合って座るよね?
そうそう、私も知らずに向き合って座ってた。
正面に座る
正面に座って話をすると意見がぶつかりあったり反対意見が出やすい傾向にあります。
距離感も関係しており、例えば膝がぶつかるくらいの位置で向き合って話せば衝突もその分大きくなります。
遠慮せずに言いたいこと言える位置ですが、スティンザー効果を知っている人がまだ親しくない人と話すときにあえて正面に座ることはしないでしょう。
横並びに座る
隣同士に座ると意識が相手ではなく別の対象に向きます。
例えばまだ距離感のあるカップルが映画館や水族館などをデートに選ぶとうまくいくのがいい例です。
お互い顔を合わせるのではなく同じ対象物に目を向けて「映画が面白い」「魚がきれい」など同調することで心の距離感が縮まります。
斜め向かい、または90度隣に座る
斜め向かい、もしくは90度向かいに座るとリラックスして会話することができます。
対面ではなく斜め向かいに、もしくは相手の90度隣に座ると親近感が湧くため、仲良くなりたい人と話すときはこの位置関係一択です。
合コンや会議などで応用がきくため、初対面の人に対して斜め向かいに狙って座る人が実はたくさんいます。
対面に座っちゃったらさりげなく右か左にスライドすると自然。
いろんなシーンで採用されるスティンザー効果の実例
スティンザー効果は単なるおまじないや子供騙しではありません。
色んな職業で色んな目的のために応用されている、知る人ぞ知るすごい心理効果なんです。
実は身近にもスティンザー効果が使われているのはご存知ですか?
看護師が使っているスティンザー効果
看護師は患者と話す時に隣から話しかけるというテクニックを持っています。
具合が悪く不安でいっぱいの患者さんが心を許して相談するためのテクニックで、たとえば待合の時に椅子の横にしゃがんで隣から話しかけてくれた経験はありませんか?
これは同調することで相手が症状を話しやすくなるテクニックなんです。
「看護師さんってなんだか安心する」
って思うのは狙いなのかも。
入院中にベッドの斜めの位置から話しかけてくれた経験のある人も多いでしょう。
顔を合わせる機会の多い入院中は親近感があった方がストレスも軽減されますよね。
効率的に診断ができるように、病院ではこういったテクニックが採用されています。
テレビ番組でも採用されている
バラエティー番組で出演者と司会者がL字のソファに座って話しているのをよく見かけませんか?
徹子の部屋やマツコデラックスの番組など、スティンザー効果を知った後でテレビを見ていると「あ!」と思う機会がたくさんあるはず。
ソファーに座って話すバラエティ番組って多いよね。
そうそう。
きっと芸能人だって初対面は緊張するから斜め向かいがいいんじゃ?
もちろんテレビとして画面に収まった時見せやすい配置であるのも大きな要素ですが、スティンザー効果を少なからず狙っていると私は考えています。
夫婦カウンセリングでも座る位置は重要
後になって気づいたのですが、夫婦カウンセリングでも座る位置を重要視していました。
夫婦カウンセリングを最初に受けた時、丸いテーブルに3脚の椅子が用意され、配置が三角形でした。
丸いテーブルに3人掛けならみんな斜めに座れるわよね。
ほんとだ!みんな親近感がわきそう!
次にお伺いした先生も座る位置を気にしてくれて、旦那さんの隣に座っている私が辛そうに見えたらしく、斜め向かいにずらしてくれました。
1人で先生のところに相談に行った時も、先生との座る位置関係が真正面に対面ではなく斜め向かいでした。
夫婦の話し合いにスティンザー効果を使うには
スティンザー効果を踏まえて、夫婦が話合いをするときに使える目的別の座り方について具体的に解説します。
本音をぶつけ合って喧嘩するなら正面
普段から遠慮して不満をため込むタイプの夫婦関係には、荒療治ではありますが正面に向き合って座るのがおすすめです。
平和主義を意識しすぎて夫婦喧嘩をほとんどしていない夫婦は正面に座って本音をぶつけるのも関係性を変える一つの方法です。
夫婦喧嘩の重要性についてははこの本を読んでほしい。
ただし真正面に対面で座るのは、反対意見が出やすいため本来は「よくない位置関係」であることを覚悟してお試しください。
できるだけ喧嘩にならないように本音を伝えたい人には、アサーションという会話のテクニックがおすすめです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
自分の意見をなかなか聞き入れてもらえないという人は、相手と考え方のタイプが違う可能性があります。
コミュニケーションギャップを埋めるには、伝え方コミュニケーション検定(中級)がおすすめです。
こちらの記事に受講の感想をまとめていますのでご参考にご覧ください。
心の距離を縮めるなら隣
ついつい顔を合わせるたびに言い争いになってしまう、もしくは冷めきっていて会話すらない、といった夫婦は隣に座って話すことで距離感を埋めることから始めましょう。
あまり関係性のよくない夫婦は隣同士に座って話すのが不自然かもしれませんが、何か理由をつけてぜひ試して欲しい方法です。
たとえばパソコンの画面を共有して話す、雑誌や書類などの資料などを見ながら何かを相談するなどがおすすめ。
気分転換にソファを変えてみると、お互いに隣に座りやすい環境ができますよ。
ソファをいきなり買うのはしんどいからレンタルがおすすめ。
話題に困っている人はこちらの記事におすすめの話題3選をまとめていますのでご参考にご覧ください。
リラックスして会話したいなら斜め
威圧感を与えてしまう、もしくは萎縮してうまく話せない。
そんな関係性の夫婦には90度の位置か斜め向かいがおすすめです。
ダイニングテーブルで話す夫婦が多いと思うのですが、90度隣が難しい場合は斜め向かいにずらすだけでも効果的です。
座る位置は右か左かどちらがいい?
スティンザー効果から少しそれますが、隣同士や斜め向かいに座るときには、右と左で心理的な効果が違います。
隣や斜め向かいに座るときにはぜひどちらに座るかも参考にしておきたいですよね。
左側に座ると相手に警戒心を持たれる
相手と距離を置きたいと考えているなら、左側に座るのがおすすめです。
これは心臓の位置大きく関係していて、左側にある心臓を守ろうとして左側から来るものに対して警戒してしまうためです。
ってことは、右心臓の人は逆ってことか。
確率的には5,000人に1人らしいよ。
ただし感情は顔の左側に出るとも言われているため、何を考えているのか読みたいならあえて左に座って表情を観察するという方法もありです。
右に座ると相手に安心感を与える
相手に警戒されたり委縮されてしまう関係性なら、右側に座ることで警戒心を軽減することができます。
仲良し夫婦に戻りたいのが目的なら、右側に座ったり右側から近づくように意識しましょう。
特にパートナーが自分のことをストレスに感じているなら、こういった小さいことの積み重ねで無意識的に安心感を与えることは効果的なのではないでしょうか。
まずは自分がどう思われてるか確認しなきゃ。
それな。
最後に~座る位置で心の距離を縮めよう
夫婦で話し合いをするには、内容ももちろん重要ですが座る位置にはぜひこだわってください。
まずは夫婦間で会話にどんな問題があるのかを分析してから、どんな位置に座るのが良いのかを考えましょう。
- ぶつかってでも本音を出し合うなら真正面に
- 顔を合わせるたびにぶつかりすぎてまともに話せないなら隣に
- リラックスをしてのびのび話す必要があるなら斜め向かいに
それぞれ夫婦によって関係性が違うので、自分たちに必要な目的の位置関係に座って、ぜひ有益な話し合いにしてくださいね。
コメント一覧 (8件)
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[…] スティンザー効果はこちらの記事でもっと詳しく解説しています。 […]
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