私は旦那さんに言いたいことが上手に伝えられません。
- 相手の顔色をうかがってしまう
- ちゃんと聞いてもらえないだろうとあきらめて話をしない
- 自分さえ我慢したら丸く収まると考えてしまう
対話を諦めて、自分の意見を伝えることを諦めながら、モヤモヤした夫婦関係を続けてきました。
表面的にはうまく行っていたものの、我慢だけではうまく行かず、そんな時に出会ったのが、アサーションの本でした。
長く続く夫婦関係を円満にするために自分の意思を伝えたり、相手の気持ちを聞いたりするのが苦手な人は、今すぐにアサーションを覚えて質の高い会話に切り替えてみてはいかがでしょうか。
アサーションとは?
アサーションはアメリカで生まれたコミュニケーションに関する考え方で、お互いが自分の言いたいことを、相手を敬いながら伝えるコミュニケーション術です。
- 自分らしさを否定しない
- 相手と違うことを卑下しない
- 違いを優劣とジャッジしない
- 自分の気持ちを表現して良い
- 相手の自分らしさも認める
といったことを重視して会話をすることを目的としています。
アメリカは人種のるつぼだから、差別とか人権とかに関する考え方が発達してるのよね。
自己主張が上手いイメージあるよね。
アサーションにおいて話し方は3タイプ
アサーションにおいては話し方別に3タイプに分類されています。
わかりやすくドラえもんに例えられることが多いです。
ジャイアンタイプ(攻撃的自己表現)
自分の意見を無理に押し通してしまうのがジャイアンのような攻撃的自己表現タイプです。
- 相手に受け入れてもらう自信がない
- お願いしたら断られるかも、という不安がある
- 命令口調や嫌味っぽい攻撃性で自己防衛をしてしまう
ジャイアンタイプの人は自分に自信がないから感じ悪くして攻撃されないようにしてる。
威嚇で心を守ってるからウニっぽいね。
ジャイアンタイプの人とうまく話すには、威圧的な態度や話し方に注意しながら、相手の要望にも寄り添うことが必要です。
自分がジャイアンタイプだという人は、できるだけ主語と述語がはっきりした簡単な文法で話すことを意識してみてください。
のび太タイプ(非主張的自己表現)
自分の言いたいことを我慢したり、納得していない要求を受け入れてしまうのが、のび太のような非主張的自己表現タイプです。
- 自分の言いたいことをうまく主張できない
- 自己主張できないのをひとのせいにする
- 決断や意思決定に言い訳が多い
- 自分さえ我慢すれば、という解決法を取りがち
うちは夫婦揃ってのび太タイプ。
それどうやって意思疎通するの…?
このタイプの人は苦手でも自分の意思を相手に少しずつ伝えることを練習しましょう。
しずかちゃんタイプ(アサーティブ)
うまく自己主張をしながらも、ちゃんと相手の意見や要望も聞けるしずかちゃんのような人がアサーティブタイプです。
- 自分の意見は大切
- 自分と違う意見でも相手の意見も大切
- 自分の意見が絶対ではなくても伝えることは大切
アサーションにおいて目指すゴールはしずかちゃんタイプです。
しずかちゃんタイプの人は自分の意見も相手の意見も大切にするので、ジャイアンタイプやのび太タイプの人ともうまくやっていくことができます。
夫婦間の会話をアサーションにするメリット
夫婦関係は長く続きます。
私は28歳で結婚したので、もしも平均年齢まで生きたとして、離婚しないなら50年以上一緒に過ごすことになります。
しずかちゃんタイプのコミュニケーションで会話ができれば、お互いにストレスを溜め込んだり、他人のせいにしたりせずに自然体での会話が期待できます。
具体的に夫婦間でアサーションをマスターするメリットが3つあります。
メリット①断ることのハードルが下がる
些細なことも無理をするといい夫婦関係が長くは続きませんし、かと言って好き放題言うと喧嘩になりかねません。
アサーティブに断れるようになれば、不快・否定なこともポジティブに伝えることができます。
アサーティブではない人を例に挙げると、のび太タイプの人が何を考えているのか、ジャイアンタイプの人からは見えにくいですよね。
どちらかがしずかちゃんタイプなら喧嘩やすれ違いが起きにくく、さらに両方がしずかちゃんタイプなら夫婦そろって問題に前向きに向き合うことができるでしょう。
メリット②隠れモラハラが起きにくくなる
ある日突然パートナーから身に覚えのない「モラハラ認定」をされる事例を聞いたことがありませんか?
実は私も旦那さんのことモラハラだと思ってた時期がある。
あれ?優しい人なんでしょ?
こういった一方からモラハラと思われているのは、のび太タイプの人が自分さえ我慢すればと無理をしていることにパートナーが気づかなかったのが大きな原因です。
「自分さえ我慢すれば」という非主張的自己表現の考え方をやめれば、モラハラだと感じる前に嫌なことを嫌だと意思表示できます。
夫婦関係を正常に保ちたいなら、自分さえ我慢すればと考えがちな人は今すぐアサーティブな伝え方をマスターすうべきです。
メリット③子供にもいい影響を与えられる
例えば夫婦のうちどちらかが「私さえ我慢すれば」という態度を取り続けていると子どもにも影響が及びます。
特に小さい子供は勘が鋭いので、無理をしていることに薄々気づいて、性格を形成するのに大きな影響を与えます。
のび太っぽい気質の親を見て育てば自己主張が苦手になるでしょうし、ジャイアンっぽい気質の親を見て育てば回りくどい嫌味が癖になるでしょう。
カウンセリングの先生にも「親の影響が」っていっぱい言われたよ。
結婚生活って親がある程度お手本になるよね。
普段からアサーティブに自分の気持ちを伝えられれば、それを見ている子どもにもいい影響を与えます。
夫婦間でアサーションを使って会話をするには?
私は子供にはアサーティブな話し方が自然にできますが、旦那さんには萎縮してしまってできません。
断られた、バカにされた、冗談ととられた、という否定されたことへの経験が多く、
「どうせ聞いてもらえないから伝えるのも面倒」
と、気持ちを伝えることを怠ってしまったからです。
一度萎縮してしまった相手へアサーティブな伝え方をするのは難しいですよね。
今もほぼ会話らしい会話はできていませんが、アサーションの3つのコツを練習しています。
会話に対して「私は」の文章を考える
何かを言われた時、「私は」で始まる文章を考えるとアサーティブになります。
伝えられるなら伝えてもいいし、伝えるのが難しければ頭の中で考えても構いません。
「ごはんまだ?」に対して今までならごめんと謝って急いで用意するのが当たり前でしたが、こんな風に返事をしてもいいのではないでしょうか。
「私は今日具合が悪い」
「私はごはんを食べるよりももう少し横になっていたい」
「私は今日はできればごはんを作りたくない」
「私は」で始まる文章を考えることによって、自分の気持ちが今どうなっているのかを自分で知ることができます。
DESC法で伝える
DESC法とは以下の4つの要素を含んで考えを伝える方法です。
- Describe…描写
- Express…表現、説明、共感
- Suggest…具体的な提案
- Choose…選択
先程の「私は」を例に挙げると
DESC | 例文 |
---|---|
Describe…描写 | 朝から少し体がだるい |
Express…表現、説明、共感 | きのう少し肌寒かったから風邪を引いたのかもしれない |
Suggest…具体的な提案 | ご飯は簡単なものでいい?それともウーバーで何か頼む? |
相手のリアクションを伺う | ウーバーにしよう |
Choose…選択 | 了解。じゃあ何頼もうか |
とこんな感じで自己表現ができるのが理想です。
NGタイプを例に挙げると
【ジャイアンタイプ】
「しんどいの見て分かるよね?」「大人なんだから自分のことくらい自分ですれば?」
【のび太タイプ】
「ごめんねすぐ作るから」
としんどいのを我慢して伝えない
しずかちゃんならどんな風に返事をするかを考えればいいのね。
自分の言ったことを
「今のは誰タイプだったか」
振り返ってみるのもいいかもね。
自分らしさがいつもいい結論ではない
自分の気持ちや考えを大切にしても、相手に必ずしも受け入れてもらえるわけではありません。
相手の考えを変えるのは難しいことです。
「どうしてわかってくれないの?」とイライラしたところで、相手の考えが変わらないのを否定することはアサーティブではありません。
例えば自分の考え方と全く違うことをお願いされたら、いくらDESC法を使って丁寧に提案してくれたとしても受け入れ難いですよね。
考え方は相手と違って当然なので、相手に提案が受け入れられないこともよくあることです。
アサーションが万能ではないと分かっておくことも大切です。
アサーションについてのおすすめ本3選
以上、簡単にアサーションについて解説しましたが、もっと詳しく知りたい人はぜひ本をたくさん読んでください。
おすすめの本を3冊ご紹介します。
アサーションが10分で分かる【マンガでやさしくわかるアサーション】
まずはもっと詳しくアサーションについて知りたい人は、入門書としてマンガで読めるこちらの本で理解を深めてみてはいかがでしょうか。
サクッと読めるので、本が苦手な人や忙しい人にもおすすめです。
夫婦でアサーションを実践するなら【夫婦・カップルのためのアサーション】
夫婦のアサーションをテーマに書かれているため、具体的で分かりやすく実践向きで、夫婦のコミュニケーションで悩んでいる人には読みやすい内容です。
とにかく早く効果を出したい人におすすめです。
自己分析から始めるなら【よくわかるアサーション 自分の気持ちの伝え方】
アサーションはまず自分のことをしっかり理解するのが重要だと言えます。
基本の部分からしっかり学べるので、アサーションを本気でマスターしたい人におすすめの1冊です。
今回ご紹介した本をはじめ、Amazonでは電子書籍の方が安く読めるものが主流になって着ています。
中にはkindleだと無料で読めるものもあります。
メリットとデメリットを比較してみたよ。
文庫版のメリット | kindle版のメリット |
---|---|
・本に関するデジタルの履歴が残らない ・読み終えた後に売れば経済的 ・Wi-Fi環境なしで読める | ・かさばらない ・文庫版より価格が安い ・しおりやマーカーなどが繰り返し使える ・音声で聞くことができる ・購入後ワンクリックですぐ読める |
Amazonではプライムリーディングとkindle会員の2種類があるのですが、電子書籍をたくさん読むなら圧倒的にkindle会員がお得です。
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気に入れば月額980円で引き続き会員契約をするか、一通り気が済めばキャンペーン期間中に解約も可能です。
まとめ
アサーションはすごく簡単に説明すると自分を信頼して自信を持つことです。
夫婦といえども所詮は他人、自分の気持ちや考えに自信を持って、自分にはできないことは相手にDESC法を使って伝えましょう。
相手は自分と違う人間なので、伝えても断られたり受け入れてもらえないこともよくあること。
「当然」「〜するべき」という思い込みを捨てて相手の考え方も大切にしましょう。
コメント一覧 (7件)
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