夫婦は時代によってどんどんあり方が変わっていますが、現代はパワーバランスが対等であるのが理想的です。
ですが本当の意味でお互いが対等であると思っている夫婦は稀なのかもしれません。
私自身も対等な関係性だと思いこんでいましたが、夫のことを怖いと感じていたことを離婚直前まで気づきませんでした。
もちろん夫も私のことを大事にしていると思っていたようで、恐怖を与える気など一切ありませんでした。
この記事では、対等でない夫婦の例や、夫婦の力関係が対等でないリスク、さらに夫婦の力関係を対等にする方法について解説します。
夫婦関係がなんとなくうまくいっていない人は、ぜひ参考にご覧下さい。
夫婦の力関係は「対等」がおすすめ
夫婦の力関係は、対等であることが一番理想的です。
夫婦が対等な力関係であればお互いに信頼が生まれ、相談や助け合いがスムーズに進むことでしょう。
対等な関係性を築くには、3つの要素が必要になります。
- 相手の意見や意思を尊重する
- 自分も大事にして意見を適切に表現する
- 互いの立場や感情を理解する
尻に敷かれてても、家事を手伝ってくれなくても、これ出来てれば対等だと思う。
喜んで尽くしてる人っているもんね。
一見簡単に見えますが、知らず知らずのうちに自分本位になりがちで、夫婦がお互いに対等と感じるケースは多くありません。
力関係が対等ではない夫婦とは?
では力関係が対等でない場合、夫婦がどうなるのかを見てみましょう。
力関係が対等でない夫婦にはいろんな名前が付いて、時代とともにいろんな形がブームになりました。
よく知られているものを例に挙げて解説します。
昭和までは亭主関白ブーム
亭主関白とは、夫を中心に家庭が回るという考えで、歌にもなったほどです。
男性が外で稼ぎ、女性は家庭のことを全部担い、夫の世話を焼くというもの。
マンガで言うとサザエさんのフネさんと波平さんの関係がそうです。
ですが今は都内の一等地に平屋の戸建てを建てて、完全な専業主婦を養いつつ子供を3人育てるなんてなかなかできませんよね。
だから妻が働いたり、家事を分担したりが当たり前になり、時代の移り変わりとともに亭主関白は古い考えになって来ました。
平成までは鬼嫁ブーム
亭主関白に続いてブームになったのが鬼嫁です。
鬼嫁とは、亭主関白の真逆のパワーバランスで、妻が夫に理不尽な命令をするような関係性です。
北斗晶が一時期すごいテレビに出てたよね。
あの人は鬼嫁のようで鬼嫁じゃないし、佐々木健介も納得してるから平和な夫婦だと思うよ。
お小遣いが1日500円(昼代こみ)とか、仕事から帰宅して家事を全部任されるとか、鬼嫁から夫は理不尽なことを言われがち。
テレビでは「鬼嫁自慢」の特集が組まれるなど、恐妻家エピソードが注目されていました。
平成の終わりころからイクメンブーム
鬼嫁ブームも落ち着き始めたころ、今度はイクメンブームが始まりました。
これは自らの意思で子育てに参加する夫のことを指します。
ですがイクメンブームから数年たった今は、妻に仕向けられて子育てや家事に参加させられる夫も少なくありません。
女性はマウントを取りたい生き物なので、周りのママ友からイクメン自慢をされると今度は夫育てブームが始まりました。
イクメンの強要ね。
てか夫育てて…
うまく話し合って子育てや家事を分担するのならいいのですが、中にはイクメンブームに乗っかっただけの鬼嫁もいて、力関係が対等な夫婦はそこまで多くないのかもしれません。
明らかに力関係が崩れた夫婦も
最近ではどんどん言葉が増えていて、夫婦関係に関する言葉も増え続けています。
- モラハラ・パワハラ
- サレ妻・サレ夫
- レスり・レスられ
ドラマとか漫画とか、こういう内容が最近めちゃくちゃ多いよね。
なんかもう、普通の夫婦っていないんじゃ
?
とか思っちゃう。
パワーバランスは大事ですが、平等を強調しすぎるのもまた夫婦の力関係が崩れる原因かもしれません。
夫婦の力関係が崩れると起こりうる問題
夫婦間の力関係が崩れると、信頼がなくなって深刻な問題を引き起こすことがあります。
夫婦仲が悪くなる
力関係が崩れると、単純に夫婦仲が悪くなるでしょう。
見下される側は単純にストレスがたまり相手のことを嫌いになりますし、見下す側もパートナーのことを尊敬できなくなり、信頼を欠いてしまいます。
お互いが相手を信頼できず、好意的に見られないまま一緒に生活をすれば、当然仲が悪くなります。
浮気・不倫される
夫婦の力関係が崩れたせいで浮気や不倫に逃げるパターンはよくあります。
パートナーにないがしろにされて第三者に甘えたくなったり、逆に何をやっても怒らないから調子に乗ったり、といった理由が多いでしょう。
夫婦存続の危機どころか大きなトラブルになりかねません。
突然離婚を申し出られる
力関係の不満が積もり積もって、突然離婚を申し出られるのもよくあるパターンです。
見下されている・馬鹿にされていると感じ始めると、何でもないことを「理不尽に責められている」と感じてしまう人は一定数います。
私も夫から収入がないことを見下されていると感じ始めて、ちょっとした言葉尻をいつまでも引きずっていました。
このころから離婚貯金を始めた。
熟年離婚を申し出られる
子どもが成長し、二人きりの生活になったとき、熟年離婚を申し出られることもあります。
- 子どもが大人になって責任から解放される
- 子どもがいないことで夫と二人っきりになる
- 子どもというタスクがなくなって夫との関係性を直視しないといけなくなる
といった考えが熟年離婚の背中を押す要因です。
子どもの結婚感に影響する
夫婦の力関係は、良くも悪くも子どもの結婚感に影響します。
子どもが結婚した時に夫婦としてお手本にするのは、一番長い時間見てきた自分の親です。
信頼関係ができている夫婦の子どもは、多分パートナーと助け合うことを考えるでしょう。
逆にギスギスした夫婦の子どもは、結婚に対して夢を抱けなくなるかもしれません。
親が健全な夫婦関係を築けないと、子どもの結婚感に何かしらの影響を与えてしまうことでしょう。
夫婦間の力関係が対等でない場合の対処法
力関係が崩れた夫婦間の問題を解決するのは簡単ではありません。
ですが気づいたときに少しでもいい関係になるように努力をするのは信頼関係を取り戻すために大切なことです。
夫婦カウンセリングに通う
夫婦カウンセリングに通うと、中立的な立場から夫婦のバランスや問題についてアドバイスをもらえます。
私も実際に夫に見下されていると感じていましたが、夫婦カウンセリングに通って少しずつ改善することができました。
私が夫のことを怖いと感じていることを夫に客観的に伝えることができたし、私自身も夫を怖がっていることを自覚することができました。
どうしてそんなパワーバランスになったのかやこれからどうするのかなど、具体的なアドバイスももらえました。
カウンセラーとの相性も大きな要因となるのですぐに成果が出るわけではありませんが、夫婦関係の改善にかなり大きな影響を与えてくれるでしょう。
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アサーションで気持ちを伝える
アサーションとは、相手の気持ちを尊重しつつ、自分の気持ちをうまく伝えるためのテクニックです。
自分の気持ちも相手の気持ちも大切にする考え方で、力関係を平等にするにはもってこいのコミュニケーションテクニックです。
- 相手に言いたいことを伝えられない
- 遠慮して自分の気持ちを抑えてしまう
- つい威圧的になって相手の気持ちを聞けていない
- 本当の気持ちを伝えるのが怖い
といった人には特におすすめの方法です。
アサーションをうまく使いこなせば夫婦で深いコミュニケーションが取れるようになり、かつ夫婦喧嘩に発展しにくくなるでしょう。
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お互いが尊敬できる部分を見つける
力関係を対等にするには、お互いが相手のいいところをちゃんと認めて尊敬することが近道です。
尊敬と言っても簡単なことで良くて、子どもと楽しそうに話すとか、笑顔がステキとか、そんなことでも大丈夫です。
自分にはできないけど相手にはできることを探したり、短所と思っていることを裏返しに見たりすると見つけやすいですよ。
相手に自分のいいところを見つけてもらうのは難しいので、まずは積極的に自分から相手のいいところを見つけて伝えてあげることから始めましょう。
まとめ~対等な夫婦関係は夫婦仲に影響する
夫婦関係は対等であればあるほど信頼関係が高まって意思疎通がしやすくなるでしょう。
逆にパワーバランスが崩れるとどちらかが不満を抱くだけではなく、仲が悪くなったり子どもの結婚感に影響を及ぼしたり、悪化すれば不倫や離婚に繋がりかねません。
今夫婦関係が対等でない場合は、アサーションや夫婦カウンセリングなどを利用して、お互いの尊敬できる部分を伝えあえると関係性がよくなります。
気が付いたら一刻も早く手を打って、ぜひ夫婦関係の改善にチャレンジしてみてください。