専業主婦は家事が仕事だから、家事は全部任せていいよね?
という風潮がまだまだ根強いのが日本という国。
専業主婦が「家事を分担してほしい」とツイートする叩かれてるのを何度か目にしたことがあります。
ですが場合によっては家事分担しないと持たない専業主婦もいるんです。
この記事では、事例3つを上げつつ、専業主婦が家事分担を申し出ていいのかを考えてみました。
家事分担についてお悩みのご夫婦の参考になれば幸いです。
専業主婦が家事分担を申し出るのはダメ?
「専業主婦だから家事は全部担うべき」
という考えに至るのは、おそらく3つの原因があります。
- 親の影響
- 家事の大変さを知らない
- 専業主婦を見下している
いずれにせよ「専業主婦」ひとまとめにするのではなく、どんな状況でどのくらい家事分担の必要性があるのかの方が大切です。
ではどんな状況なら分担が必要なのか、具体例を3つ挙げて解説します。
家事分担すべき?専業主婦の事例3つ
家事分担を考えるときにまずは現状の把握が必要ですが、難しい人は自分に似た事例を考えると分かりやすいですよね。
専業主婦の事例を3つ挙げて具体的に解説します。
専業主婦の事例①サザエさん家
おそらく「専業主婦は家事分担なんて甘え」と批判する人の多くがイメージするのがサザエさんのような専業主婦ではないでしょうか。
- 未就園児1人
- 叔父と叔母が子どもと遊んでくれる
- 家事は実母と分担
- 実父が孫とたまに遊んでくれる
- 収入は十分なので切り詰めている様子はなし
この状況なら「家事分担は甘え」と言われても反論できないでしょう。
たまにマスオさんと波平が家事を手伝おうとして空回りなのは気になりますが、お互いが相手のことを思いやれるのは、妻側・夫側に精神的・経済的な余裕があるからと言えます。
都内に一軒家建てて婿入りして同居できるなら、家事分担しなくていいんじゃ?
ほぼ無理なやつ…
専業主婦の事例②クレヨンしんちゃん家
クレヨンしんちゃんでおなじみ野原家では、0歳児と5歳児の子供がいますよね。
住まいは広めの一軒家、親は簡単に頼れる距離に住んでいません。
作中ではみさえがのんきにテレビを見ている光景も描かれていますが、過酷な家事をこなしているのは容易に想像できます。
- 掃除・洗濯
- 食事(お惣菜を買っている様子はない)
- 食材の買いだし
- 0歳児の授乳や離乳食などのお世話
- 5歳児は手に負えないタイプ
- ご近所づきあい
ギャグマンガだから過酷な部分は描いてないのね。
0歳児いたら夜泣きでまともに寝てないはず。
父・ひろしはよく一緒に夕食を取っていたり、休日は休みも取れていることから、残業続きのブラックな会社ではなさそうですよね。
それでも家事らしい家事をしている描写はなく、休日も気が向いたときだけ子どもと遊ぶくらいです。
この状況であれば家事分担する権利はありそうですよね。
専業主婦の事例③私の場合
最後に10年前の私のことを事例にあげます。
- 長男が2歳
- 次男を妊娠中
- 旦那さんは始発出社・終電帰宅で土日どちらかが仕事になる
- 義母・実母とも新幹線で2時間の距離
- 車がないので通院や買いだしは自転車・バス・徒歩で移動
家事も育児も手一杯でしたが分担なんて言えません。
「自分一人でなんでもやらなきゃ」と意地になって、その結果切迫早産で入院しました。
もともとの性格もあって、次男が生まれてからも旦那さんに頼ることなく、家事分担を申し出たことがありません。
結果的に夫婦の時間が無くなって、意思疎通がうまくいかなくなって、気持ちがすれ違って不仲になって、今に至ります。
専業主婦でも家事分担をお願いするべき状況とは
事例を踏まえて、具体的に家事分担をお願いするべき状況を3つ考えてみました。
育児や介護の負担が大きい
子どもが生まれると24時間勤務と言っても過言ではなくなります。
「お昼寝してる間に休憩すれば?」「一緒に遊んでるだけでしょ?」
なんて育児に不参加の心無い男性の声もありますが、責任を持って育児に参加したことがあるならそんな発言はしないでしょう。
え?
やってみたけどかわいさしかなかったよ?
それは育児のいいとこどりしてるだけだから。
私はまだ経験がないですが、介護はもっと大変で過酷なものだと聞きます。
育児や介護の真っただ中にいる人に「家事分担は甘えでしょ?」という言葉は、ブラック企業過ぎて論外です。
夫の仕事の負担が軽い
例えば夫が9時に出社・18時帰宅、一切残業なしで週休二日制なら、家事分担もありなのではないでしょうか。
たまに
「稼いでないくせにどーたこーた」
てごねる人、嫌い。
収入で権力決める系の人ね。
家事分担をすればその分夫婦で共通の話題や、感謝するきっかけも増えますよね。
妻の体調不良の時に頼りになる姿を見せれば株も上がりますし、定年を機に離婚となるリスクも下がるでしょう。
妻に苦手な家事がある
専業主婦って誰にでもできそうなイメージを持たれていますが、調理・清掃・経理・看護など、挙げだすとキリがないほど複合的な職業なんですよね。
全部完璧にこなすのはかなりマルチなスキルが必要ですし、専業主婦だから全員が全部できるわけではありません。
だからどうしても苦手な分野で、夫が得意とすることがあれば、お任せしてもいいのではないでしょうか。
私はお金の管理すると切り詰め過ぎちゃうから家計管理をお願いしてる。
仕事しながらできる範囲なら分担してくれそう。
「料理が苦手だから仕事から帰ったら毎日お願い」
は無理がありますが、例えば「日曜だけ」「帰宅中にこなせる範囲のこと」など、負担が少ない物なら家事分担をお願いしてもいいのではないでしょうか。
専業主婦が家事分担を申し出るには
家事分担をお願いしたいけど、どうやって切り出していいか分からない。
聞き入れてもらえなさそうだから話すのが億劫。
これは私がかつて、家事が手一杯でも家事分担をお願いできなかったときの気持ちです。
専業主婦の中には働いていないことに引け目を感じてなかなか家事分担のお願いを切り出せない人がいるんですよね。
家事分担をお願いしたいけど切り出し方が分からない人に向けて、3つのコツを解説します。
感情は切り離して話す
家事分担を申し出たいと考える人は、怒りやイライラや不満や、ネガティブな感情が少なからずあるでしょう。
ですが家事分担をお願いするのにそういったネガティブな感情は邪魔になります。
男性は感情と理性切り離して話たい脳なんだよね。
確かに、キーキー言われるとしんどいかも。
不満を言って論破して分担できても「やらされている」と思われると夫婦関係にいい影響が出ません。
冷静に事実だけを簡単に話すようにして、感情的にならないようにしましょう。
家事リストを提示する
家事分担なんてばかばかしい、と考える男性の中には、家事にどのくらいタスクがあってどのくらいの時間がかかっているのかを知らない人がいます。
そんな人に有効なのが、家事をリスト化する方法です。
漠然と家事分担を申し出るよりも、どのくらいのタスクがあってどのくらい負担なのかを目で見えるように提示すると効果的です。
めんどくさい人はタスク開始前にLINE、済んだらLINE、って1日やってみると記録できる。
LINEって便利だね。
家事をこれまでしてこなかった男性が家事の大変さを目の当たりにすれば、聞く耳を持ってくれそうではないでしょうか。
することとするタイミングを具体的にする
家事分担で失敗しがちなのが、「気づいた人がやる方式」です。
これまで家事をしてこなかった人が「気づいた人」になるのは難しいですし、お願いした側は気が付かないことにイライラしてしまうでしょう。
そうではなくて誰が・いつ・何をやるのかが正しい分担です。
我が家では今、休日の掃除機が旦那さんの担当で、うまく回っています。
聞く耳を持ってくれなさそうなら、まずは週に1回簡単なタスクをお願いしてみるのがおすすめです。
家事分担が難しい専業主婦が負担を減らすには
家事分担をお願いして断られた場合や、仕事がお忙しそうでとても言い出せない場合、家事の負担を減らす別の方法を探してみるのも一つの方法です。
人はお願いを2度連続で断るのが心理的に難しく、家事分担を申し出て断られた後なら要求を聞き入れてもらいやすいので、ぜひ交渉してみてください。
家事の断捨離をする
家事の負担を減らすには、まず家事そのものを減らすのが近道です。
- 掃除機掛けの頻度を減らす
- 洗濯物をたたまずハンガー保管にする
- ミールキットに頼る日を作ってみる
探してみれば案外減らせる家事が見つかるかもしれません。
ミールキットって何それ?おいしい?
下ごしらえが済んだ食材で簡単にごはんが作れるやつ。
かなりおいしいはず。
- 買い物に行く
- 献立を考える
- 下ごしらえ
の3つが短縮できるので、料理が負担になっている専業主婦にはとてもおすすめです。
家事が楽になる家電に頼る
夫が頼りにならないなら、家電に頼るのはいかがでしょうか。
- 食洗器
- ロボット掃除機
- 電気圧力鍋
私は下の子が生まれてから食洗器とディスポーザーのある家に引っ越したので、家事がかなり楽になりました。
手荒れと生ごみ臭から解放されたのはデカイ。
自分の苦手な家事や、時間のかかる家事の手助けになる家電を探してみてください。
プロに頼る
減らせる家事もなくて、家電に頼っても楽にならない場合、プロに頼る方法も検討してみましょう。
掃除が苦手ならハウスクリーニングや、家事全般が苦手なら家事代行もおすすめです。
家事代行…
誰でもできることお金払って他人に頼むやつ…
いやいや、嫁の心の余裕をお金で買うって考えてみ。
おすすめの家事代行をこちらの記事で詳しく解説しています。
最後に~大変な時に頼ることは大切
私は一番大変な時に、意地や元々の性格もあって旦那さんに頼ることをしませんでした。
子どもが小学校に上がってから、PTAも役目を終えて、ずいぶん暇になってから家事分担をと旦那さんに言われた時には「今さらいらない」とひどいことを言ったことがあります。
経験から、手が回らない時、もしくは手が回らなくなる前に家事分担をお願いしていればこんなに夫婦仲が悪くなることはなかったでしょう。
家事分担をお願いするのは勇気がいりますが、本当に必要なら助けを求めることも、夫婦関係をよくするのに必要なことです。
もしも負担が大きいなら、ダメ元でも構わないので、ひとまず相談だけでもしてみることをおすすめします。