夫婦関係って難しくて、いつの間にかパワーバランスが出来上がってしまいがち。
特に収入で上下関係ができてしまうケースが多く、「俺より稼いでから」なんて発言もドラマの中だけではないようです。
私も専業主婦だったので、夫から収入のことでマウントを取られたことがあります。
何年も経って分かったのですが、この時は無意識だったようで夫はマウント発言については全く記憶になかったようです。
この記事では、専業主婦だった私が夫に見下されてから対等になるまでのことをまとめました。
夫婦間の溝を作りたくない人や、すでに溝ができてしまった人はぜひ参考にご覧ください。
夫婦対等な関係に収入は大事?
夫婦対等な関係を築くには、収入を同じにしてもあまり効果がありません。
夫婦対等な関係性を築くために収入にフォーカスしがちですが、共働きでも対等ではない夫婦はたくさんいます。
男性はもともと狩猟を担当していた時代に上下関係を重視していたため、相手と自分のどちらが上かを決めたがります。
一方女性は男性が狩猟の間の留守を任されていため、みんなで強力が不可欠だったため、みんな同じで仲良くすることが重要でした。
こんな時代背景から、男性は上下関係を、女性は横の関係を重視する傾向にあります。
つまり人間関係で大切なことが男性と女性で違うため、夫婦でも対等な関係性を築くのは簡単なことではありません。
妻が夫と同じくらい働いても、おそらくそれだけで対等な関係にはならないでしょう。
専業主婦は対等な夫婦関係を築くのが難しい?
兼業主婦でも対等な関係性が難しいなら、収入ゼロの専業主婦は対等な関係を築くのがもっと難しいのでは?
夫婦対等な関係と聞いて思い浮かべがちなのが、「俺と同じくらい稼いだら家事をする」のような暴言です。
こんなひどいことを言う人っているの?と思っていたのですが、優しいと思っていた私の夫からも、遠回しに収入がないことを言われたことがあります。
専業主婦がどんなふうにマウントを取られるか、具体例を3つ挙げて解説します。
「俺と同じだけ稼いだら」という言動をされる
何かこちらから指摘した時に「俺と同じだけ稼いだら協力する」といった発言をされることがあります。
これだけ分かりやすい言葉でなくても、似たような内容の発言は少なくありません。
マウントを取るために発言している場合もあれば、無意識に行ってしまう場合もあるでしょう。
家事なんて誰でもできると見下される
家事って特に資格もいらないし、やらない人からすると誰でもできるように見えることがあります。
我が家でも夫が結婚当初「家事なんて俺なら簡単にこなせる」的な発言をしょっちゅうされていました。
ですが「料理は簡単だけど、万が一怪我したら仕事に支障が出る」という理由から、ダメ出しはしても手は出さないことが何度かありました。
当時自己肯定感が下がっていた私からすると、私はケガをしても困らないからマズい料理でも我慢する、という意味に聞こえました。
こういう解釈が積み重なって仲が悪くなるよね。
直接収入でマウントを取られたわけではありませんが、無意識の言葉の積み重ねで対等な関係が崩れることも少なくありません。
無意識にへりくだってしまう
あまり知られていないのが、「専業主婦」という状況に無意識に劣等感を持っている場合。
稼ぎがないことに後ろめたさがあると、夫のちょっとした言動に「責められている」と勘違いしてしまうことも。
例えば私の場合、妊娠を機に仕事をやめたとき、「お小遣い使わないから減らしていいよね」と言われました。
当時の夫はお小遣い3万円~10万円に対し、私は1万円で、理由は「自分だけ働いているから」でした。
こんなこと言われ続けると、「どうせ私は収入ないです」ってなる。
妊娠中で家のことをこなせなかった後ろめたさもあって、働いていないことが申し訳なくなり、へりくだる癖がついてしまいました。
立場が近ければ夫婦は対等でいられる?
収入が同じくらいになっても対等でいられないなら、立場が近ければ対等でいられるのでしょうか?
よくある状況を想定して深堀してみましょう。
夫婦が同じくらい働けば対等でいられる?
例えば夫も妻も同じ時間に家を出て、同じくらいに帰宅したとします。
拘束時間も自由時間も同じなら対等でいられそうですよね。
でもこの場合よく起こりがちなのは、「自分の方が精神的に疲れている」「責任の重さが違う」といったへりくつ。
さらに収入が夫を上回ってしまった場合、険悪な関係になりかねません。
男性はプライドで生きてるからね。
仕事にプライドを持ってる人ならなおさらだね。
単純に同じ時間労働しただけでは、おそらく対等ではいられないでしょう。
家事をバランスよく分担すれば対等でいられる?
では家の家事をピッタリ半分ずつ分けたら対等になるでしょうか。
ゴミ捨ては交代で、曜日によって掃除や洗濯を当番制に決めて、負担が半分になるように分担したとします。
この場合、「相手が手を抜いている」「何か理由を付けて当番をさぼった」といった不満が出がちです。
さらに最近では「見えない家事」と呼ばれる細かい用事にも注目されていて、どちらか気が利く方に負担が偏る事例もよく聞きますよね。
お互いが「自分の方が大変」って思っちゃうとカオス。
敵意出ちゃうかも。
負担がちょうど同じになるように家事を分担するのはとても難しいので、分担が原因で喧嘩になりかねません。
お財布を別々にすれば対等でいられる?
お財布を別にする方法もありますよね。
家賃や家計などはルールを決めて、他のお金に関しては完全に個々で管理するという方法です。
これもうまくいけばいいですが、所有物の管理から喧嘩になることも少なくありません。
え?対等な関係ってめちゃくちゃむずくない?
めんどくさいからもういい?
私はめんどくさくなってへりくだって損したタイプ。
面倒でも対等な関係は大事。
夫婦が対等でないデメリット
ここまで夫婦対等が難しいのなら、上下関係がある方が楽なのでは?と思う人もいるでしょう。
夫婦関係が対等でないと、どんなデメリットがあるのかについても解説します。
相手の気持ちが分からなくなる
夫婦が対等でなくなると、本音を言うタイミングや話を聞く時間など、コミュニケーションのチャンスが極端に減ります。
私も夫から見下されていると感じていたとき、最後には腹が立つことを押し殺して、会話をやめました。
最初のうちは勢いで文句を言ったこともありましたが、夫が私を見下していたのかまともに聞いてもらえませんでした。
どうせ分かってもらえないし、つまらない反論をされるし、気持ちを伝えることをやめたのが会話をやめた経緯です。
こうなってしまうと相手の気持ちが分からなくなって、取り返しのつかないくらい夫婦仲が悪くなります。
信頼関係がなくなる
対等ではない関係にどちらかが不満を抱えている場合、相手を尊敬できなくなり、信頼関係がなくなります。
信頼していない人から何かお願いされても聞き入れるのが難しくなり、どんどん関係性が悪化します。
私は最近夫に「健康診断で高血圧を指摘されたから塩分控えめにして」とお願いされました。
これが夫を無視していた3年前なら無視していたか、外で勝手に食べるように言っていたでしょう。
夫ムカつくのピークなら、味噌汁に塩盛ってたと思う。
いや殺人事件になっちゃうよ。
信頼関係がなくなるということは、頼り頼られる関係性ではなくなるということです。
こういった出来事をきっかけにどんどん仲が悪くなるリスクがあります。
急に離婚を言い渡される
夫婦が対等でない場合、どちらかが不満を抱えてある日突然爆発、ということも少なくありません。
昭和の時代なら、夫が優位でも世間的に離婚が恥ずかしく、妻が離婚を我慢することで夫婦が成り立っていました。
ですが今離婚をすることは珍しくないため、我慢で夫婦関係を続けることは現実的ではありません。
夫婦で対等な関係性を築く方法
では夫婦が上手く対等な関係を築くには?
収入よりも家事分担よりも、お互いが自分と相手のことを尊重することが重要です。
相手のいいところを探す
まずは相手の尊敬できる部分を探すことから始めましょう。
私の父親は絵にかいたような「ひどい夫」ですが、母はいつも「お父さんにもいいところがたくさんある」と言い続けていました。
腹が立つこともたくさんあるけど、尊敬できるところがひとつでもあれば帳消しにできる場合もあります。
自分磨きをする
相手を尊敬することと同じくらい大事なのが、自分に自信を持つことです。
大人になってから理由なく自分に自信を持つことはなかなか難しいので、自分磨きをして自信を付けましょう。
美容や趣味に時間やお金を使ったり、資格を取ったり、自分の得意なことを勉強して極めるのもおすすめです。
自分に自信が付くと心の余裕ができるよね。
何をしていいか分からない人におすすめなのが、コミュニケーションの勉強になる本を読むこと。
コミュ力が付くと人と話すことがどんどんうまくなって自信につながります。
夫婦間のコミュニケーションを怠らない
夫婦で対等な関係を築くのに一番大切なのが、コミュニケーションを怠らないことです。
お互いが状況を把握していれば、負担が平等になるように話し合いもできます。
相手の気持ちを尊重しつつ、自分の気持ちも伝えられると関係性はいい方向に向かうでしょう。
ただし「自分だけがしんどい」という内容のコミュニケーションは喧嘩になりかねません。
- 感情と切り離して事実だけを共有
- ヘルプする前に相手の状況を把握する
- キャパオーバーのときこそ相手を責めないようにする
というように、できるだけ冷静に話すようにしましょう。
最後に~夫婦対等な関係はコミュニケーションで築ける
夫婦で対等な関係性を築くには、収入や家事分担など目に見える部分平等にしてもうまくいかないでしょう。
専業主婦でもお互いが信頼関係を築き、相手も自分も尊重できれば夫婦対等な関係を築く近道になります。
自分の苦労だけに注目しすぎず相手の状況も把握するため、冷静にコミュニケーションを取ることが重要です。
仕事をしている・していないにとらわれすぎず、お互いを信頼し合える対等な関係性を築きましょう。